DUNE/砂の惑星 ものすごい大作が始まってしまった・・・!
こんにちは、爪です。
楽しみにしていたDUNE/砂の惑星を観てきました。
前情報はほとんどない状態で鑑賞!テレビで予告映像を観たくらい。
映像こだわってそうだな~と思っていましたが予想以上でした!
うろ覚えあらすじ
一万年くらい未来の宇宙。砂の惑星通称デューンには広大な砂漠、独自の文化を持った先住民、神秘の巨大生物サンドワーム、そして宇宙を行き来するのに不可欠なスパイスがあった。
DUNEを統治していたハルコンネン家はスパイス採掘のために悪辣非道な感じで先住民たちを支配していた。
ところが皇帝の命令により、ハルコンネン家は去り、代わりにアトレイデス家がDUNEを治めることに。アトレイデス家の跡継ぎポールは家族とともにDUNEに移住しスパイス事業も引き継いだ。しかしそれは皇帝とハルコンネン家の罠。様々な思惑に翻弄されながらポールは徐々に能力を覚醒させていく。
感想
ものすごい大作が始まってしまった!
神秘的な世界観で、小道具の細部まで興味深い!!
・・・にしても魅入りすぎて、たまに会話を取りこぼしてしまいました。
事前にHPで背景だけでも知っていたほうがもっと映画に集中できていたかも?とちょっとだけ後悔!
ストーリーについては思ったより進みませんでした。まだまだ序章という感じ。
これからどうなるのか楽しみです。
ここからはネタバレ有でよかったところを書いていきます。
よかったとこ① 美しい!潜在能力高い!精神力強靭!な主人公
主人公を演じるティモシーシャラメさん。この主人公にふさわしい、高貴で精悍な顔付き・・・。初めて拝見したのですが、誰もが美しさに酔いしれる系の王子様顔でびっくりしました。
主人公のポールは何歳の設定かわかりませんが、至る所で子供子供言われており、普段はどちらかというと少し自信なさげ?子供っぽい?ようにも見えます。師匠ダンカンと再会して抱き着く場面なんか無邪気でこっちまで微笑んでしまう可愛さ。
しかし、いざという時の行動力、精神力がとんでもないです。
印象的なシーンひとつめは、教母の試練的なもので手を黒い箱に入れ苦痛に耐える場面。
拷問とか本当に嫌なので、正直いっちばん怖かったです。ああいうのぜttttttったい手入れたくない・・・。やるならやるで先に説明してほしい・・・。でも説明されても怖いに変わりなし・・・。思い出すだけでぞっとします。
そんな状況でも臆せず手を四角くて黒いものに入れ、恐怖に打ち勝つ主人公ポール!
教母への鋭い眼差しが良すぎました!
印象的なシーンふたつめは、羽ばたき機で嵐に突っ込んだところ。
恐怖を消そうと言葉を唱え続ける母。頭に浮かぶ言葉。恐怖に打ち勝ち、エンジンを切り自然に身を任せる。飛んでるシーンも相まってかナウシカを思い出しました。
ところで羽ばたき機というネーミング、昔の外国文学の翻訳に近いものを感じてクスっとしました。ロードオブザリング、アラゴルンの通称”馳男”と同じ感じ。わかりやすくて好きです。
最後は、フレメンのジャミなんとかさん(以下ジャミと記載)との決闘シーン。
ポールは素早い身のこなしでジャミの首にナイフを突きつける。すると激しく怒るジャミと周りのフレメンたち。「彼は掟を知らないのか!?決闘はどちらかが死ぬまで終わらない!」
頼むからそういうの先に言ってくれ!と心の中で叫んでいたわたしをよそに、決断するポール。痺れました。この辺なぜだか美しさも増してた気がします。
こんな感じで、恐怖に打ち勝てる精神力、判断力、そして成長中の能力「声」「未来を観る力」を備えた主人公ポール。史上最強の主人公が誕生しつつある気がします。
よかったとこ② 神秘的で力強い、独自の世界観
原作未読のわたしからすると、独自の技術がとっても面白かったです。水を効率的に循環させる保水スーツ、接触時ブルーになり、超危険なときレッドになるガード機能などなど。特にガードなんか映像的にも新しくて面白い!
独自の文明を楽しむのもSF映画の醍醐味ですよね!
あとこれはこの映画に限らずですが、一緒に観ている人が、SF映画って文明発達していても高確率で剣で戦うよねって言ってて確かに!と思いました。結局一番エネルギー不要だからですかね?映画表現として殺陣ってかっこいいから?
そんな独自文明を楽しめるこの映画ですが、一番印象的で絶対的な要素がサンドワームです。
サンドワーム;砂漠の振動を察知しやってきて、すべてを飲み込む巨大生物。先住民のフレメンは崇拝している。
はじめは「ジョーズみたいな人を襲う恐怖の生物って感じだろうなあ。きっとサンドワームがやってきてぎりぎりで逃げる、みたいなことやるんだろうなあ」と思って映画を盛り上げるワンコンテンツとしてしか意識していませんでした。
劇中でサンドワームの姿が見えたのは3度ほどでしたが、ジョーズやエイリアンとは描かれ方が全然違う!!「襲われる=死」の恐怖の対象である認識は変わりないですが、その圧倒的な存在感と、少しの無機質さが混ざり合って、神のように見えるというか、フレメンが崇拝する理由がなんとなく感じられたんです。この存在を映像で表現できるのって本当に凄い・・・。
この神秘的で残酷なサンドワームが最もDUNEという星を表現しているように感じました。
よかったとこ③ 画面がずっと美しい
どこを切り取っても美しい映画でした。
素人にも感じる構図、色の美しさ。そして伝わってくる質感!
基本的に画面はどこか暗くて温度が低い感じ。
特に皇帝側やハルコンネン家側は、黒、グレー、青白い肌。ザ・悪役の温度感!
対して惑星DUNEは、オレンジや黄色。光キラキラ!生命の喜びと自然のパワーにあふれている感じ。うーん、思い返すとDUNEの砂漠やスパイスと触れ合う場面で特に色がついたように感じた気がします。危険な、死の惑星とか言われていたのにこの表現。惑星のパワーが伝わってきて面白い!
フレメンの目が青いところも、砂漠のオレンジと対になっていてとっても神秘的でした。
ひとつ観ていておわっ!と興奮した構図がありました。
フレメンの集落に逃げ込んだポールたちを追う皇帝軍が、空中に止まった宇宙船からふわふわと降りていく?落ちていく?シーンです。
うろ覚えですがこんな感じ。
この絵では雰囲気出なくてもどかしいです。
なんでかわかりませんがすっごい刺さりました。
最後に
こんな迫力あって美しい映像を映画館で観れて大満足です。
調べたところ続きの制作決定はまだとのこと。ストーリー的にも序章ですし、伏線満載だったので是非映像化してほしい!!!個人的には2部なんかじゃあ到底終わりそうにないと感じたので、是非3部作でお願いします!!!
この映画に関してはストーリー知ってたほうが楽しめそうと感じたので小説もポチってしまいました。とりあえず上だけ。読むのが楽しみですわくわく。
全てが芸術!映画「ザ・ロイヤルテネンバウムス」の好きなとこ
こんにちは 爪です。
今日はウェスアンダーソン監督の作品!
念願のロイヤルテネンバウムスを見たのでレビューします。
あらすじ
テネンバウムス家には3人の天才児がいる。長男チャスはビジネスマン、長女マーゴは芸術家、次男リッチーはテニスプレーヤーとして、子供ながらに成功し有名だった。唯一の不運は父親の裏切りだった。
20年後、子供たちは家を出てそれぞれ大人になったが昔の栄光は見る影もない。家族を修復したいと願った父親が画策し、再び全員が集まることになった。
感想
細部までずっと見ていたい!この世界観、好き過ぎる!
これまで観たウェス監督の作品は、グランドプダペストホテル、犬ヶ島、ムーンライズキングダム、ダージリン急行、ファンタスティックミスターフォックスの6作品。
あまり行ったことのないTSUTAYAで本作のDVDを見つけたときには小躍りしました。
他のレンタルビデオ店では置いてるの見たことなかったんですよね。
ウェス監督の作品は何度でも観たくなるのでいつか全作DVD買いたいです。
これまで見た中では1番古い作品ですが、「あ、この頃にはもう完成されていたんですね・・・」というくらい監督独特の要素が詰まっていました。好きなシーンとか言いだすときりがないので、項目ごとに語っていきます。
好きなとこ その① ストーリー
展開が良い意味で映画っぽくはないといいますか、事実を少し脚色したくらいの程良いストーリーです。基本的には淡々としているというか。冴えない主人公が成長して成功する、恋に落ちて人生変わる、など主人公のみにフォーカスを当てた劇的で分かりやすい映画では全くないです。一本芯の通ったメッセージ性の強い映画って良いですけど、たまにうるせえって思っちゃいませんか?そんなことないか。
とある個性的家族をほんとに見てるみたいでほっこりした気持ちになれます。
あとコメディとしてのバランス感がサイコー。アメリカ映画のコメディってアメリカンジョークたっぷりで大人になった今ではちょっと冷めてしまうこともあるんですよね。ウェス監督作品全体に言えることなんですが、独特なセリフと間が相まって絶妙にふふっと笑える笑いなんです。ジャンプ漫画バクマンで言う「シュールな笑い」が一番近いのでしょうか・・・?登場人物たちは真剣にちょっとずつずれていて、面白い。不思議だー。
好きなとこ その② 登場人物
変なこだわりがある人が多いです。それがいいんです。
人って行動の全てに理由があるわけではないし、一見関係のないことが本人には重要なつながりだったりするんですよね。そんな人間らしさが溢れたキャラクター達盛りだくさんなので観ていて飽きません。
あと登場人物のファッションもおしゃれな上に人物像が分かってとても良い。区別しやすくしているという役目もある気がします。恥ずかしながら洋画をよく見ていても同じような背格好で髭生やしてるとどっちがどっちかわからなくなることもありますが、ウェス監督作品は区別つかなくなることがない気がします。
好きなとこ その③ 映像表現
オープニングの緑色カーテンにピンク色のタイトルで早速心をつかまれます。こんなに原色やらパステルカラーやら沢山使っているのに全画面かっこいいのはなんでなんでしょう・・・
監督の特徴である「シンメトリー」や「全体を撮る」手法もすでに多用されていました。特に全体を撮る手法については、話している人聞いている人、両方の顔を見ることができるので好きな表現です。一方でロイヤル(父親)と(母親)が川辺で散歩している場面などは、割と普通に斜めのカットから撮影されていて、この頃はそこまで徹底してなかったのかなあと思いました。
好きなとこ その④ 音楽
60~70年代の楽曲を使用しているそうです。ビートルズやクラシックなどどこか懐かしくて品のある音楽が沢山使われています。ムーンライズキングダムとダージリン急行を併せた感じ?
spotifyにプレイリストがあるのですが、買い物中とか、散歩とか、普段の生活で流していても心地よい気分になれる!
最後に、
癒しとして定期的に見直したい映画でした!好きな人はめちゃめちゃ突き刺さると思います!
そして、こんな何とも言えない感じのコメディでおすすめがあれば、是非教えていただきたいです....!!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
それでは!