【古民家セルフリノベ】古い空き家を買うまで(前編)
はじめまして、爪と申します。
突然ですが、古い空き家を買いました。
築80年以上経っていて、空き家になって20年だそうで、つまりこんな感じです。
これからこのジャングル古家を休日だけを使ってセルフリノベーションしていくことにしました。
今日はこの家を買うことになった経緯を記していきます。
発端はパートナーからの提案。
YOUTUBEで古民家をセルフリノベーションする姿を見て、自分もやってみたいと思うようになったようだった。いつになく大胆な提案に驚いたものの、古い木造建築やインテリアに興味があったわたしは賛成し、中古物件を探すことになった。
しかし自分たちの望む条件に当てはまる物件は中々なく、探し始めてから2ヶ月経過していた。
物件を探す上で重要視していたのは「価格」と「立地」。
まず「価格」について。
二人ともマイホーム願望はなし。今回の企画は興味関心、創作意欲、そして少しの労働意欲によるもの。つまり趣味感覚である。そのためそこまでお金を掛ける気はなく、そもそも20代のわたしたちに掛けられるお金もなかった。
次に「立地」について。
今住んでいるマンションは非常に良い立地で、車がなくても日常生活の範囲で困ることはない。夕食後に散歩しながら買い物に行く楽しみが捨てがたかったため、①徒歩圏内にお店があること。そして②サラリーマンであるパートナーの会社から離れないことを決めていた。
しかし、不動産会社の営業さんに相談しても、「価格と立地を満たすのは相当難しいでしょう。ここ数年そのような物件は見たことがありません。」とばっさり言われていた。
その営業さんから郊外の物件を数件紹介していただいたが、築年数の浅いものが多く郊外でも予算は合わなかった。
半ば諦めかけながら、近所を散歩しては空き家を見つけ、ここの家かっこいいなあ売られてないかなあと眺める日々が続いていた。
ある日、会社からハイテンションで帰ってきたパートナー。
不動産情報サイトに載っている物件を見せてくれた。
その日にアップされた最新物件らしく、載っていた情報は以下。
価格:30万円
場所:割と良いところ
築年数:不明 そのほか色々不明
外観写真が一枚記載されていたが、草まみれで草の奥に壁が存在していることが分かる程度のお粗末な写真であった。
事故物件か何かだろうかと思いながらも安さにつられて、さっそくその日に見に行くことに。
google mapを駆使してたどり着くと、そこは林だった。
よく見ると上のほうに屋根の先が見えるが、あとは緑だらけ。鬱蒼としていて薄気味悪い。
横に回ると家も判別できたが、なんだか頼りない風貌で、屋根も一部落ちている。
素人のできる域を確実に超えているよなとわたしは早々にあきらめムードに。
恐る恐る聞いてみるとパートナーも同じ意見で一安心した。
しかし、数日後。
わたしたちが見た家は間違っていたことが判明した。
望む立地と価格が揃うことは今後ないだろうと諦めきれなかったパートナーが不動産会社に電話し、発覚したのだった。
内覧したい旨を伝えると、鍵は空いているので勝手に入ってくださいとのこと。
こんなことあるのだなあ。
後日場所をしっかり確認し内覧に向かう。
教えてもらった場所は先日訪れた林のさらに奥地。
林の横にはコンクリートでできた古い階段があり、そこを上っていくらしい。
古くなったコンクリートの隙間から、中から根気の入った雑草がいくつも飛び出している。階段の半分以上は雑草で覆われていて、あまり脚を差し出す気になれない。おまけに両脇からは木の枝や草がびゅんびゅん飛び出していて、さらにやる気を削がれた。
一方で乗り気なパートナーが先陣を切る。わたしは恐々着いていき、なんとか入口に到着した。
林から数メートル先。ここも負けず劣らずの草木であったが、家自体はまだしっかりしているように見えた。草を掻き分けて到着したドアには、聞いていた通り鍵はかかっておらず、中を探検できた。
中身は残置物、雨漏り、超でかい蜘蛛そのほか色々と刺激的なものばかり。
(YOUTUBEに映像を残しているので良かったらご覧ください。超でかい蜘蛛は出てきませんのでご安心を。)
帰宅後、会議が開かれた。
【爪の意見】やめたほうが良い。縁側があって興味をそそられる家ではあるけど、雨漏りがひどすぎる。きっと大事な構造体も腐っているから素人にはできないと思う。業者さんに頼むことになって結局お金がかかる気がする。
【パートナーの意見】この立地でこんなに安い物件はこれを逃したらないと思う。もしかしたらいつか出てくるかもしれないけど、やる気のある今買いたい。でも爪の意見も分かる。
会議の結果は保留。
その後も自分たちで調べて話し合ってを繰り返したが、やめるか買うか決心がつかなかった。この物件の専任であった不動産会社の営業Nさんに色々とお話を聞いたり、自分たちで市役所に足を運んだり、近所の人に話を聞きに行ったり、と情報を集める日々が続いた。
そんな中ある人たちとの出会いが転機となるのだった・・・
(後半に続く)